情報を活用し、判断を下す

これまでの社会では、情報を発信できる者は限られていた
そして、それらの情報は、ある程度以上、信頼がおけるものとされていた

信頼できるかどうかを判断することは難しいが、
少なくとも情報発信者(組織)は、社会的に広く知られていたり、信頼されている場合が多かった
歴史的には、一部のものがその信用を利用し、人々を扇動する場面もあった
扇動されようが騙されようが、情報を受け取る側には、判断する基準がほとんどなかった

いま、私たちの周りには、多くの情報がある
すべてが正しいとは限らない
噂、風評、デマ、錯誤、嘘、詐称等の中に、ひとにぎりの有効な情報が潜んでいる

そして、その情報を吟味し、判断するのは、私たち一人一人の責任である
簡単なようで、簡単ではない

コツは、多面的で(偏っていない)正確な情報を、いかに集めるか

そしてさらに、それらを判断していく背景となる
「自分自身の中の幅広い知識と経験」を、どのようにして作り上げていくか である

ここでは、情報を活用し判断を下していく ことを学ぶ



■◇■これまでの社会
 人間は、多くの情報を基に、論理的に判断し、複雑な行動をすることができる動物である
 もっともこれは、可能性の話であり、実際にできるようになるかは、人それぞれの意識と経験により異なってくる

 これまでの社会においても、人はより多くの情報を、より正確に 得る・送る・共有する ため、 さまざまな知恵を出してきた
 それらの情報は、いま、歴史上の事実として、知ることができる
 すこし見てみよう

  @ 情報の記録 記録するメディア
  A 
情報の伝達 昔の情報のやり取り
  B 
メディアの歴史
  C 
アナログとデジタル

 上記のリンク先は、あるサイト情報の中の、ひとつの項目である
 全体を見るには、どうすればよいか、これまでの学習を活かして、大元の目次を探してみよう
 これらのページは、いったい誰が何の目的で発信しているのだろうか?
 理解したら、今のうちに、このレベルの知識は、自分のものにしておこう

  D 
記録メディアの歴史
  E 
情報の伝達
  F 
電化製品
  G 
自転車の歴史

 上記のページは、大人ヴァージョン
 それぞれ、どういう組織が発信しているのかを確認し、
 情報の信頼性を意識しながら、読んでみよう
 君も、いろいろな歴史を探してごらん!


■◇■現代社会
 コンピュータの登場で、現代社会は大きく進化のスピードを上げた
 情報がデジタル化されることにより、情報の共有もコピーも編集も、
 従来より飛躍的に、簡単に正確に早く行えるようになった
 もっと便利にするためには、コンピュータ同士で直接情報のやり取りをしたい!

 そこでネットワークが誕生した
 もっと快適に、広範囲で情報共有を! という要求が、インターネットを生みだした

 もっと早く、もっと快適に!
 要求が、さらなる技術を生み、現代社会はいまだに急速な進化の途中である

◆インタネット上の情報
 インターネット上には、さまざまな情報があふれている
 それらの情報の確からしさを検討する方法は、すでに学習した
 いくつかの確かな情報源を、自分の情報源として確保しておくと、これからの活動に、大きな力となる
 自分の専門分野や、得意とする分野について、しっかりとした情報源をつかんでおこう

 生活上必要な情報についても、確かな情報源がいくつもある
 以下は、ほんの一例
  @ 
天気予報
  A お買いもの
  B 列車運行情報
  C 道路交通情報
  D 緊急医療機関情報
  E 地震情報
  F 緊急対応情報サイト
  G 今年の花火情報

 これは、ほんの序の口
 まだまだ、重要な情報はたくさんある

 2011年3月11日、日本は歴史上まれにみる大震災に会った
 多くの人が、行方しれずになり、全国の人が、被災地の家族や友人・知人の安否を気遣った
 その時、とても有効だったページの一つが、Person Finder である
 さらに、ビジネスファインダー も作られ、多くの人に利用されている

 その後、津波の二次災害(人災の要素も大であることが次第に明らかになってきたが…)として、
 福島第一原子力発電所の事故が起きた
 連日の報道で、日本中のほとんどの人は、この事件を知っている
 世界中からも注目を浴び、その動向が、世界のエネルギー政策に影響を及ぼすだけでなく、
 日本経済、世界の中での日本の位置づけ にまで影響を及ぼす、大事件となっている



◆それ以外の所からの情報
 インターネット上には、さまざまな情報があふれている
 しかし、インターネットにつながれていない状態では、使えない
 緊急事態や、ネットワークにアクセスできない状態では、それ以外の方法で得られた情報が頼りになる

 現代人の多くは、友人からの口コミ、携帯電話を利用した噂レベルの情報 等を利用している
 情報の質や正確性を考えると、とても危険ではあるが、
 とかく人は、自分以外の人の意見(情報)に頼りがちである
 それにより、多くの人の共感を得ると、世の中の流れが生まれる
 とりあえず、善意の方向につなげれば、「ヤシマ作戦」のような流れも出てくるが、
 ホウレンソウやコマツナに代表される、風評被害による偏った食品流通を生み出すことにもなる
 気をつけよう… 

 2011年3月11日以降、多くの人は、テレビっ子になった
 新鮮で、量も豊富、報道の編集の入る余地もない現実そのままの情報が連日、発信された
 テレビは、インターネット以外から得られる情報の中でも、よく利用されるひとつである

 被災地では、テレビすら見ることができないところがたくさんあった
 テレビ受像機があっても、電気が来なければ、電気製品は使えない
 そこで、活躍したのが、ラジオである
 ラジオは、電源として電池も使える
 また、人力発電のラジオも、いろいろなタイプのものが出回っている

 ホット性には欠けるが、取材を練り上げた情報として、新聞 がある
 特集記事など、保存版にしたい情報もある
 私たちの周りには、探し出せば必ずある、有効な情報が眠っている

◆どのような情報を、どう使うか
 これまで、理科が得意だったか苦手だったかにかかわらず、
 ほとんどの人が、シーベルト、ベクレル、放射線、コバルト という言葉は知るようになった
 しかし、もともと、簡単な話ではない
 多くの人は、放出される情報を正しく理解できないまま、
 判断をする必要に迫られるなか、
 噂、マスコミの判断、より信頼している他人の判断、みんなが言ってる!レベルの情報 に
 惑わされるような形で、判断し、行動している

 なぜか?
 正しい情報が、存在しないのか?
 存在はするが、探し出せないのか?
 目の前に、正しい情報があるにもかかわらず、判断できないのか?

 目の前に、情報があり
 その情報は、まぎれもなく事実であるにもかかわらず
 人により、受け取り方が違うし、判断も異なる ということはよくある
 原因は、さまざま
 例えば、この映像、君はどう見る?   ここをクリック
 このシルエット、時計回り?  反時計回り?? どちらに見える?????
 これが、私たち人間…



■◇■ やってみよう □◆□

JH-A.以下のテーマの中から、ひとつ選びなさい
      それを、人に説明・納得させるために調査し、その結果をまとめなさい
    調査は、インターネット上の情報を使います

         ・関連する一連の情報(概要)
    ・どのような質問や課題が出てくるか想定
    ・それに対する回答
   について、調べ、まとめ、それらの結果から、

    ・社会人としての、良識ある方向性や解決策の提案など
   ということについて自分としての結論を、根拠を示しながらまとめなさい
   引用、参考等は、適切に処理をすること
       (末尾に、参照文献あるいは参考文献 として、記しておくこと)

 A 世界における富(資産)の分配と集中

 B ここ数億年、数千年、数百年、数十年、数年 の世界規模の地殻変動

 C 病原体のスケール(サイズ)による命名(種類)と人間との歴史と現状

 D 情報社会の到来とネットビジネスの誕生と変遷

 E 人間のダイエットの歴史と現状とその妥当性

 F 人間の寿命、生活による寿命の変遷、国による違い、長寿の秘訣