確かで有効な情報を探す 

■◇■客観性・真偽性・多面性・有効性
キーワード検索をすると、たくさんのWebページがヒットする
中を見ると、見やすいもの、見にくいもの、図版の多いもの、文字だけのもの、いろいろである
私たちはつい、見やすいページを読み、それを信じようとする

見やすいということと、正しい(責任ある)ということとは、おなじだろうか?

ネット上の殆どの情報は、思い込みや、偏りや、錯誤を含んでいる
ほんの一握りの、良質の情報を探し当てるには、どうすればよいのだろうか

良質の情報 というには、いくつかの条件がある

 正しいのか(真偽性)?
 偏っていないか(客観性多面性)?
 意味のある情報か(有効性)?

これを、判断するには、豊富な知識や論理性が必要になる
体験や経験も、判断の際の助けになる
常に、情報の質を見極める意識を持ちながら、年月と分別を重ねることにより、上達する

コツは、ある
一つの情報に飛びつかない
確かそうだ!』と思える情報を、いくつか集め、
それらを、比較検討 する
そうすることで、より真実が見えてくる

では、確かそうな情報 は、どのようにして見つけるのだろうか
これには、いくつかの基本的な視点がある

 □ 誰が、発信しているか
 □ 専門性はあるか
 □ 社会的に、信用できるか


これを確認するには、いくつかのテクニックがある


■◇■発信源の確認
情報を発信しているのは、どういう立場の、どういう人(組織)か、を調べるには、
ドメイン の知識が有効になってくる

Webページにはそれぞれ、URL(Uniform Resource Locator)と呼ばれるアドレスが付いている
Uniform とは、制服という意味ではない。統一された形式 という意味である
Resource Locator とは、大元の位置(場所)を示しているもの という意味である
すなわち、URL を見ればその情報がどこにあるのかがわかるようになっている(世界中の約束で決められている)

このアドレスは、以下のような構造になっている



この、ドメイン と呼ばれる部分は、その情報(Webページ)が置かれているWebサーバの名称になっている
この名前の付け方には、ルールがある



第1レベル(トップレベル)ドメインは、どこの国が管理しているドメインかを示している
第2レベル(セカンドレベル)ドメインは、どういう組織か、を表している
第3レベルドメインは、契約した人(組織)が決める

第1レベルドメインと、第2レベルドメインを調べれば、どういった組織かが、概略見えてくる
  第1レベルドメインが、どの国(領域)を表しているかの一覧 (JPNIC
JP は、日本である
JP のつくドメインは、JPドメインと呼ばれている
JPドメインには、以下のようなものがある
それぞれ、右のような組織を表している

 ac.jp ・・・ 大学、学校法人等
 co.jp ・・・ 各種会社、銀行等
 ed.jp ・・・ 学校、教育委員会等
 go.jp ・・・ 政府機関、各省庁所轄研究所、独立行政法人等
 ne.jp ・・・ ネットワークサービス等
 or.jp ・・・ 法人(財団法人、社団法人、医療法人等)


  JPドメイン名の分類 (JPNIC


■◇■専門性の確認
情報を作成した組織、あるいは人が、どの程度の専門性を持っているか ということも、
情報の真偽性を確認する際には、大事な視点である
また、個人の立場で発信しているのか、組織の責任の下で発信しているのかも、重要になってくる

ドメインは、そのページを管理しているサーバの社会的立ち場を表しているが、
個々のページにまで、責任を持っていないこともある
そこで、そのページの作成責任者がどういう専門性を持っているか を調べる必要が出てくることも多い

責任ある情報を発信してるページは、どこかにプロファイルを残している
about us とか profile あるいは 管理室 などと書かれていたら、調べてみるとよい
作成者の名前がわかれば、その名前でキーワード検索をしてみるのも、一方法である

一次情報
ネットで調べ物をしていると、よく似た記述を見かけることも多い
多くのページが、自分のオリジナルな調査や研究をもとにせず、
他のページや文献を調べた結果を自分なりにまとめなおして、作成しているからである
グラフやデータも、同じようなものがたくさんある
数が多いからと言って、確かとは限らない
Web上では、多数決の法則は成立しない

Web上の情報を調べる時は、出典を明示していないページは、除外するのが賢明である
出典を明示してある場合は、その出典元を調べる
そのページが、また、誰かの引用であることもある
さらに、出典元を調べていく
情報の、一番最初の発信源を、一次情報という
研究や調査で用いる場合は、必ず一次情報を使う


■◇■信頼性の確認
その情報を、信用してよいか は、いくつかの要件を総合して判断する

・ドメインから、発信源を確認する
・プロファイルなどから、専門性を確認する
・画面下に表示されている、著作権表示をもとに、どういった情報管理をされているか調べる
・さらに、その発信者が、社会的にどの程度の責任をもって活動しているかも、参考にする

  △▼△Let's Challenge !
  a:以下のURLを、それぞれあけてみなさい
    一つ目
    二つ目
    三つ目

  b:どの情報が一番信用できそうか、理由を考えながら判断してみましょう
    例えば、高校生に紹介するとしたら、どのページにしますか? 理由を明らかにして、説明してみましょう

  c:以下のページを、まず順番に開けていきましょう。興味を持ったものいくつかについて、ちょっと調べでみましょう。それぞれ、
      ・どのような組織が発信しているか (そのページのURL、トップぺーじのURLなど、コピーしておこう)
      ・信頼できる情報か(そう判断した根拠も説明できるようにしましょう)
      ・どのような内容を発信しているか
    について、レポートできるような情報を記録しておきましょう
    《調査01》
    《調査02》
    《調査03》
    《調査04》
    《調査05》
    《調査06》
    《調査07》
    《調査08》
    《調査09》
    《調査10》
    《調査11》
    《調査12》
    《調査13》
    《調査14》
    《調査15》

  d:以下のキーワード群を使って、キーワード検索をしなさい
     ※ (ア)〜(オ)のどれか、好きなパターンを選びなさい

    (ア)健康 スポーツ 食事 成人
    (イ)山 植物 地球 古代
    (ウ)感染 細菌 ウィルス 寄生虫
    (エ)成人 世界 習慣
    (オ)学習障害 支援 教育

   検索されたWebページを、上から順に10件調べ、
   それぞれの情報発信者、発信されている内容、Webページとしてのあなたの評価を、
   以下の枠の中にある例のような形式で、まとめてみましょう