2019年度ニュートン祭開催報告
ニュートン祭は2019年12月11日(水)に開催されました。今年度も東京学芸大学物理科学分野の一般講演会に合わせての開催でした。
第1部としての一般講演会は東京学芸大学物理科学分野教授、金沢育三先生が「物性物理学の楽しさとその深さ」という演題で、学生、院生を対象にしたお話を頂きました。
第2部は交流会として物理科学分野祝会に合流させて頂きました。
概略第1部 一般講演会/主催:物理科学分野
15:00 受付:
会場:西講義棟W110教室、司会:フォグリ ヴォルフガング先生
演題:物性物理学の楽しさとその深さ
演者:金沢育三先生
時間:70分(15:30〜16:40)
第2部 東京学芸大学物理同好会、東京学芸大学物理学教室同窓会合同総会
会場:西講義棟W110教室、司会:荒川悦雄先生
16:50〜17:10
報告1:東京学芸大学物理同好会活動報告(4年 菅原善之)
科学の祭典に”見えないものを見てみよう”というタイトルでアルミパイプ内に見える虹の紹介と
縦横のグレーティングによる回折模様眼鏡を作成して干渉模様を見る実験を紹介
報告2:東京学芸大学物理学教室同窓会合同総会(1970年卒 和田義親)
東京学芸大学物理学教室の卒論発表会、修士論文発表会傍聴
科学の祭典に同行会出展に付随して、ペルチェ素子による霧箱と熱電対による温度測定実験を展示
交流会(17:30〜20:00)
主催:物理科学分野、後援:東京学芸大学物理学教室同窓会(物理科OB会)
会場:小金井クラブ、
司会:和田徳雄(物理科OB会)
物理科祝会・ニュートン祭
金沢先生への謝辞
学会報告(学生によるテーブルスピーチ)
19:45 閉会
1. | 一般講演会 |
金沢先生は今年度いっぱいで定年退職されるとのこと、奉職中を振り返り大変優秀な学生に恵まれて満足な研究生活であったと述べられました。 物性物理学は純結晶、ドーピングした結晶、ガラスなどの立体的性質や分極などの物性的性質、さらには表面構造の物理など興味の対象が尽きないお話でした。 先生の研究生活の中、若いころは誰一人認めてくれなかった論文を後に引用してくれるグループが現れた経験を紹介して頂き、研究とは、だれが何と言おうと信念をもってコツコツと努力することが大切だというお話でした。また、何でも興味を持って探求する態度が小中高校の先生には必要だというメッセージを頂きました。 |
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2. | 交流会 |
東京学芸大学物理科学分野の先生4名、学生0名、卒業生13名の参加でした。 金沢先生には金沢研の学生より、花束の贈呈がありました。 荒川先生から奥様お手製の特大チキンの丸焼きの差し入れがありました。 参加者全員より学芸大学の現状や将来に向けてそれぞれの思いを述べていただきました。。 |
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3. | 一般講演への質問またはコメント |
(1)自分がまだ詳しくない分野について、学んでいきたいと思いました。物性物理についてこれから学んでいき、多くの研究について論文等を読んでいきたいです。 (2)物性物理を楽しんだことが伝わりました。 (3)普段物性物理を知る機会がなかったので良い機会でした。 (4)スライドの文字がほぼ読めませんでした。 (5)普段、物性物理について触れることがないので、とても面白かったです。 (6)Domain wallとmonopole的なexcitationの話がおもしろかった。Dampingをtanhで近似するのはすごく自然に感じた。最後の「誰になんと言われようとも思ったことを進めなさい」という言葉が強く響きました。学部生のころは先生のお話をほとんど理解できなかったけど3年越しでようやく少し理解できた気がします。有難うございました。 (7)あまり触れたことのない分野だったので、わかりにくかったものはあったが、興味深いものが多かった。Monopoleが再現されうると知って、ますます知りたいと思った。 (8)金沢先生が楽しく研究されてきたということが分かる講演で、興味深く拝聴させてもらいました。とくに、ご自分の研究があまりよい反応がなかった、ひとりよがりのアイデアだと思ったが、世界のどこかのグループがきちんと評価していたというお話が心に残りました。先生のおっしゃる通り、こつこつやるということの大事さを感じました。 (9)自分の興味について、多くの批判を受けながらも貫いて結果を出したのには、とても勇気づけられました。物理の専門と教育現場では、異なることも多いと思いますが、「理想に向かって歩んでいく」という姿勢に違いはないと思うので、教育の方で頑張りたいと思います。 (10)大変面白かったです。 |
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5. | アンケート集計 (1)あなたの所属はどれですか。 @物理:13、 A化学:0、 B生物:1、 C地学:0、 Dその他:1 (2)あなたの御身分はどれですか。 @本学院生:3 A学部学生:7 B卒業生:2 Cその他:2 (3)今日の講演はよかったですか。 @良かった:12 Aどちらとも言えない:2 Bつまらなかった:1 (4)物理科祝会・ニュートン祭開催の時期は良かったですか。 @早いほうが良い:3 A丁度良い:11 B遅いほうが良い:0 (5)来年も講演会を実施するならどんな内容が良いですか。 @物理の専門:12 A科学教育:3 B教育現場:2 C教育行政:0 Dその他:0 その他 (1)冊子が細かすぎてよく読めない。 (2)専門的な内容もがんがん聞きたい。 (3)広報が不十分だと思います。 |
* | 来年度の活動 (1)ニュートン祭は開催します。 (2)物理科学科分野の卒論発表会を傍聴します。 (3)東京学芸大学物理同好会の活動を支援します。 (4)科学の祭典に出展します。 |
会計報告
収入
昨年度繰越金: 27495円
会費;4000円×16名= 64000円
計 91495円
支出
会場費;生協(12/11) 30000円
飲み物(オリンピック) 14464円
紙食器類 2424円
名札カード 200円
花 2000円
計 49088円
残金:91495-49088= 42407円
学生の参加が予想よりだいぶ少なく、懇親会の食べ物、飲み物代が余りました。残金は今後の運営費及び学生支援に利用させて頂きます。