2020年度ニュートン祭開催報告

ニュートン祭は2020年12月9日(水)に開催されましたが、新型コロナウィルス過の中、対面での開催ではなく、ZOOMを使ってのネットミーティングでした。
今年度の一般講演会は上智大学教授、東善郎先生が「
放射光と原子分光:電子たちの鬼ごっこやらシーソーゲームやら」という演題で、学生、院生を対象にしたお話を頂きました。

一般講演会/主催:物理科学分野
15:00 開場:ZOOMへのログイン

     学生、院生:12名
     教員、研究員:5名
     同窓生:5名
     講演者:1名

15:20 同窓会活動報告
     同好会活動への支援:科学の祭典への参加
”家庭でできる実験とものつくり”
     ・
”ダイラタンシー流体で遊ぼう”:フォグリ研
    
”回折格子で作る虹色万華鏡”:荒川研

15:30 物理学教室主任挨拶
     松本益明先生

    *新入生集合写真:ZOOMによるプリントスクリーン

16:00〜17:30 講演会
司会:
小杉聡先生
    講師紹介
    演題:放射光と原子分光:電子たちの鬼ごっこやらシーソーゲームやら
    演者:東善郎先生
要旨
原子の放射光による光励起とイオン化に関するお話をいたします。実験は世界各地の大型施設を使っています。色々な国の研究者たちと緊密に協力して研究を進めるのは楽しいことです。あまり応用と直接の関係ありませんが、基礎的な量子力学の理解を深めるためには最も面白い分野の一つかもしれません。量子力学というと難しく聞えるかもしれませんが、最先端の技術から身の回りのあたりまえな現象まであらゆることにかかわっており、実は相対論などよりもよほど「すべて」に関連しています。早い話が、量子力学なかりせば原子の電子はみな核に落っこちてしまい、通常の物質は何も存在しえなくなってしまいます。原子は最も簡単かつ典型的な量子力学系であり、光はその最も精密なプローブになります。放射光というエネルギーの高い人工光を用いることにより、複数の電子の協調的(また排他的)な挙動を探ることは面白く、また、たまには化学反応、固体物理など他の分野にと関係しそうな知見も得られます。今回、基礎についてご説明申し上げてさらに私の研究グループの最新の成果を紹介できればと思います。

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